精神疾患について考える(その4) ~3次元MAPと統合失調症との対比~

精神疾患について考える

前回記事の続き

精神疾患について考える③ ~3次元MAPと双極性障害との対比~

0.はじめに

今回は統合失調症を調べながらMapと対応させていきます。

1.統合失調症とは

統合失調症とは、妄想・幻覚症状のある陽性症状と、陰性症状があることが特徴の精神疾患です。

陽性反応

 妄想:被害妄想、嫉妬妄想、被害妄想、誇大妄想など
幻覚:「悪魔が憑いた」、「狐がついた」、「神が話しかけてくる」と言った幻聴。

陰性反応

 エネルギーの低下からおこる症状で、おおよそ消耗期に生じるもの。無表情、感情的アパシー、活動低下、会話の鈍化、社会的ひきこもり、自傷行為

一般的には陽性反応のような被害妄想、幻聴などを強くイメージしてしまいがちですが、実際のところは一時的なものが多く、陰性反応が長く続くケースがほとんどです。

統合失調症はドーパミン過剰分泌によって引き起こされるという「ドーパミン仮説」が主流となっていますが、陰性症状・認知機能障害においての説明は不十分で、「ドーパミン仮説」以外にも原因(脳室の拡大、脳の特定部位の体積が減少)があるのではないかと考えられています。

また、統合失調症と診断された人には、小さい頃、親からガミガミ言われたり、いじめにあった人に多く、ストレスが原因でなっている人も多いようです。

2.統合失調症の3つのタイプ

統合失調症にもタイプがあり、破瓜(はか)型、妄想型、緊張型の大きく3つに分類されます。(いずれにも属さない分類は「分類不能型」とされる。)

妄想型が最も多いタイプで、緊張型は近年ほとんどみられなくなってきているようです。

破瓜型は若い時からみられる症状ですが、陰性症状が主で分かりにくいのに対し、妄想型は突然人格が変わったように妄想的なことを言いだすので発見しやすい特徴があります。

破瓜(はか)型

・15歳~25歳の早めに発症(破瓜とは思春期という意味)
・陰性症状が主で陽性症状は軽度
・地味な症状であるがじわじわと症状が進行し治りにくい

妄想型

・30歳の中年期に発症
・幻覚・妄想といった陽性症状が主で陰性症状は軽度
・派手な症状であるが治りやすい

緊張型

・20歳前後で発症。ほとんどみられないタイプ
・興奮や過動といった「緊張病性興奮」
・無動や拒絶、蝋屈、反響言語といった「緊張病性昏迷」

参考URL

統合失調症の陰性症状とはどのような症状なのか

3.統合失調者の人口比


人口比率は1%(100人に1人)の割合で、男女比はほぼ同じようです。
統合失調症の発症率が一番高いのは20歳代で、10歳代、30歳代、40歳代、と続いていきます。
精神疾患の中では最も入院率が高く、統合失調者の4人に1人は入院している割合となっています。

【精神障害の入院患者の割合】
・統合失調症 62.2%
・躁鬱病などの気分障害 9.5%
・神経症性障害など 1.6%
・その他 26.7%

4.パーソナリティー障害との併発

パーソナリティ障害の中でも、妄想性パーソナリティ障害、スキゾイド【ジゾイド)パーソナリティ障害、スキゾタイパル(統合失調型)パーソナリティ障害は、統合失調症と関係が深いといわれています。

 ジゾイド・統合失調型・妄想性強迫性・依存性・回避性境界性・演技性・自己愛・反社会サイコパス
発達障害ASDADHDなし 
統合失調症なりやすい   

ジョン・ナッシュ

ゲーム理論の功績でノーベル賞を受賞したジョン・ナッシュは人と関わる事を好まないスキゾイド(ジゾイド)タイプであったが統合失調症となってしまう。
統合失調のタイプは妄想型(パラノイド型)で後に回復している。

人付き合いが苦手なスキゾイドパーソナリティ障害と統合失調症の関係

5.その他の症状との併発

・認知機能障害
統合失調症は陽性、陰性反応以外にも、「認知機能障害」といった障害があることも特徴です。
認知機能障害とは、判断力、集中力、記憶力、抽象的な表現が苦手であるといったことで、これらの障害によってコミュニケーションや仕事に支障がでることがあります。

・抑うつ・不安
抑うつ・不安を伴うこともある。

・連合弛緩
つぎからつぎへと関連のないことが頭に思い浮かび、ついには支離滅裂になって自分の思考を適切にまとめあげることが出来なくなってしまうこと。「言葉のサラダ」と表現される。

・両価性
一つの物事に対して、逆の感情を同時に持つこと。

・独言・独笑
幻聴や妄想世界での会話

・パニック発作
パニック障害に類似した発作が起こる。

6.まとめ

 対人口比 併発パーソナリティー障害

統合失調症


陽性反応・陰性反応
1%
男女比は
1:1

・認知機能障害
・抑うつ・不安障害
・連合弛緩
・両価性
・独言・独笑
パニック障害に似た発作を起こすこともある。

スキゾイド
妄想性

3DMAPに統合失調症を追加すると下記のような分布となります。