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身体醜形(しゅうけい)障害/醜形恐怖症(BDD)

恐怖症
OpenClipart-Vectors / Pixabay
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1.身体醜形(しゅうけい)障害/醜形恐怖症(BDD)とは

誰でも自身の身体に「ニキビがある」「鼻が低い」などコンプレックスを抱き悩む経験はあるものですが、そういった容姿、体型、スタイルに強いこだわりや劣等感を病的なまでに抱き、日常生活や人間関係に障害が出てしまう精神疾患を身体醜形障害(醜形恐怖症)といいます。

DSM-5では『外見・容姿への強迫的かつ妄想的なこだわり』があることから強迫関連障害の項目に入りました。

日本では1990年代から増加し始めるようになりました。
この障害を持つ場合、1日に何時間も自身の身体の欠陥について考え、無駄な時間や行動に費やしてしまう事や、人目を避け外出することにも強い抵抗を感じ、引きこもり、学校を退学したり、仕事を辞めたりすることもあります。

また友人を作らなくなったり、離婚をするきっかけとなる可能性もあります。

2.発症

アメリカの発症率調査では国民の1%程度とされていますが、患者は医師にも言わない傾向が多いため、実際は多数の患者がいるのではと推測されています。

身体醜形恐怖症の発症は患者の70%近くが18歳までに発症し、最も多いのが12~13歳の思春期です。思春期とは、男子は男性らしく、女子は女性らしく身体が変化してくる時期で、他人と自分の違い・他人から見た自分がどう見えているのかなど、今まで以上に意識するようになってくる過敏な時期であるため、他人から指摘されたことに対して過剰に反応しコンプレックスとなるものと考えられます。

また、中高年からでも「薄毛」「しみ」「メタボ」などの悩みを抱えることもあり幅広い年齢で発症します。容姿にこだわる女性のほうが多く、男性4割、女性6割の比率と言われています。

また、近年はソーシャルネットワーキングサービスへの自撮り投稿で発症することもあるそうです。

3.症状

A 外見上の心配に反応して、繰り返し行動または精神的行為を行う
(強迫性障害)

外見上のとらわれのイメージが頭の中に浮かんできて、そのたびに自分の顔を満足いくまで何時間も鏡でチェックしたり、過剰なまでの身づくろいや化粧をするのが特徴です。
また、何度も日焼けで真っ黒にしたり、写真も、自身の姿が理想通りに写るまで何度も取り直すような行為も身体醜形障害の可能性が潜んでいます。

B 自身が醜いと感じた部分を隠したり、見ないようにする。

Aとは逆に、ミラーに自身の姿が映ることに対して恐怖を抱き、自分が映らないように避けたり、わざと見ないようにする行為が特徴です。
写真に撮られた場合も同様に、写真に写ることを嫌い、自身の顔が写ったものは見ないようにすることもあります。
また、帽子、スカーフ、サングラス、マスク、厚メイクで気になる箇所を隠す行動もみられます。

C 人と接触する場所を避けるようになり、外出しなくなる。
 (社交不安障害 SAD)

自分の醜い部分を人に見られる事が苦痛になると、外出することに恐怖を抱き、引きこもり状態まで追い込まれ、日常生活にも支障をきたしてしまうこともあります。

D うつ病、自臭症、妄想障害、統合失調を引き起こす可能性も

持続的に襲われる容姿に対する不安・恐怖や、それを抑えるための確認・逃避行為によって精神が疲弊し、結果的にうつ病、統合失調症を引き起こす可能性もあります。

また、醜形障害患者はある程度の割合で「自臭症」も併発しやすい傾向にもあります。
自臭症とは、
「自分の臭いによって他人に迷惑を与えていないか?」
あるいは
「自分の容姿によって他人に不快な気分にさせていないか?」
といった加害妄想的な症状をいいます。

4.なりやすい人

幼少期に身体の部位でバカにされた方がなりやすい反面、子どものころカワイイ子で、周囲からもてはやされ、容姿が高く評価されていた方にも身体醜形恐怖症の患者は多いようです。

長所が多く、完璧主義な方のほうが、細かい欠点に気づきやすく、容姿レベルが平均よりも高めの方のほうが自殺率が高いといわれています。

そのほか、負けず嫌いな方・自分の感情を他のことに転換することが苦手な内向型の方・自分の納得いかないことに我慢ならない方もかかりやすいという報告があります。

5.治療法

一般的に30代から症状が急激に減少してくるため、年齢とともに気にしなくなるのではないかと考えられています。

5-1.投薬治療

薬物で行う場合はSSRI(フロボキサミン・パロキセチン・セルトラリン・エスシタロプラム)が主に使われますが、効果についてはよくわかりません。

5-2.認知行動療法

認知行動療法の場合は、暴露反応妨害法(ERP)を利用し、「不安階層表」に従って慣らしていく方法が行われます。

5-3.美容整形を利用する。

身体醜形恐怖症の方が美容整形を実際に行うことで、強迫観念が減り、症状が楽になることがあることが医学的にも認められているというデータがあります。

しかし整形手術をしても、自分の理想通りに変われないことが多々あり、何度もやり直したあげく、取り返しのつかない事態になる危険性も秘めているので注意が必要です。

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