音声療法~バイノーラルビート~

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0.はじめに

潜在意識状態を高める方法のひとつに、聴覚、視覚から繰り返し刺激を与える方法があります。
同じ音を繰り返したり、点滅する光を与えると、潜在意識状態に入りやすくなります。
潜在意識は学習でもそうですが、「繰り返し」が好きなのです。

潜在意識に入りやすいということは、リラックス効果、瞑想、集中、睡眠状態にも入りやすいということでもあり、不眠改善にもつながります。

話は変わりますが、四国の高速道路は道が細く、山道では片側1車線のところが多くあります。
トンネルも数キロにわたる非常に長い場所があるのですが、中心に立っているポールをじっと見ながら運転していたとき、突然目がくらくらし、トランス状態に入った経験があります。

頭の中がぐるぐる渦巻き異次元に入ったように、突然叫びたくなる感覚で、事故を起こしそうになったため、スピードを減速して難を逃れました。

イメージ的にこんな感じです。

EMDRでも、頭が発狂するような感覚が現れることもあるので、恐らく同じようなものなのでしょう。
EMDRのようにただ、1時間もの間、左右に目を動かすだけでなく、繰り返し点滅するものを見るだけでも軽いトランス状態に入れるのではないかと思います。

音の繰り返しでも、同じようにトランス状態に入ることができます。

繰り返しの音声として、一般的にはバイノーラルビートといったものが知られています。
うつ病時代に、このビートを利用したことがあるのですが、あまり効果の実感は感じませんでした。
しかし、自己催眠療法でうつ病を克服し、自律神経が整ってから効果を試してみると、集中力、リラックス感やセロトニンの分泌が実感できるようになっていました。
自己催眠に比べると、マイルドな感じで、眠りに入りやすいといった感じでしょうか。
睡眠改善やワーキングメモリ改善等に効果があるようです。

1.バイノーラルビートとは

1839年、プロシアの物理学者が音の研究を続けている中で、バイノーラルビートの存在が発見されました。
バイノーラルビートとは、日本語で「両耳性うなり」という意味になるそうです。

大気中を伝わる音は、分子がぶつかり合う事で伝わっていきますが、物理学では水面に漂うような「波」として扱われるため「音波」といいます。
わずかに異なる周波数をもった2つの波が干渉しあうと、重ね合わせの原理で一つの波が形成され、「うなり」が生じることが知られています。
(周波数とは、1秒間に振動する回数で単位はHz)

2つの波の周波数をfA、fBとすると、1秒間にf回のうねりが生じます。
fはfA,fBの差の絶対値として計算されます。

|fA-fB|=f

fAとfBの差が大きいと、うなりは生じません。
例えば、音源2つがあり、一方を8Hz、もう片方を7Hzの音を鳴らせると、その差1Hzの音を誘発します。

(例1)うなりの例(モノラルビート)

fA、fBの音はともにピーと聞こえます。

PCのブラウザを使っている人は、タブを複製して、それぞれのページでfA とfBの音を鳴らすとププププ・・・と聞こえます。このプププの音がうなりです。

この場合、1秒間に10回(10Hz)のうなりが発生していることとなります。

fA=430Hz

fB=440 Hz

バイノーラルビートは、ヘッドフォンで、左の耳と右の耳に別々の周波数の音をを流すことで、脳内で「うなり」を発生させます。大気中での波の干渉ではないところが面白いところです。

(例2)バイノーラルビートの例

ヘッドフォンで左430HZ  右440HZの周波数が出るようにしたものです。
片耳だけだと「ピー」と音がしますが、両耳で聞くとうなりが聞こえるようになります。

バイノーラルビート

2.よく使用される周波数と効果

2-1.γ波(ガンマ波):25~70Hz (認知症予防、ワーキングメモリ改善、ADHDに効果的)

ガンマ波は覚醒時に認められる最も速い脳波で、知覚した情報を統合し、認知機能を高めるのに最適な周波数であると考えられています。

前頭葉の働きが鈍っているときに効果的とされ、ADHD、ADDに効果的と言われています。
また、知覚の統合性に関わり、統合失調者ではガンマ波の低下がみられるようです。

海馬ー嗅内皮質間で同期し、ワーキングメモリに重要な役割を果たしているという研究結果もあり、ワーキングメモリ改善、認知症などの予防にも効果が期待できます。

高次精神機能(予知能力、直感)に関与しているともされていますが、メカニズムは明確になっていません。

参考

動物は「高周波ガンマ波」でワーキングメモリを読み出している? – 理研

2-2.β波(ベータ波):14~30Hz (脳活動活性化、ワーキングメモリ改善)

覚醒、緊張時に強く認められる脳波です。
起きているときに、何かに集中して取り組むときにむいている脳波で、創造的な作業よりは、単純作業や慣れた仕事をこなすときに聞くと効果的です。

15Hzのバイノーラルビートを聞いて作業を行ったときに、反応の正確性や脳内でのネットワークの繋がりの強さなどが明らかに改善された結果や、18.5Hzの領域のバイノーラルビートを聞いていた場合、脳の活動が21パーセント増加したといった論文も発表されています。

緊張状態や、イライラしているときにもみられるので、そういったときはβ波の使用を避け、α波に切り替えたほうがよいといえます。

2-3.α波(アルファ波):8~13Hz (記憶力、集中力向上、リラックス効果)

アルファ波は、8 ~13Hz辺りをさしますが、その中でも特に9Hz~11Hzはミッドα波と呼ばれ、リラックスしながら最高の実力を発揮できる集中状態の脳波として知られています。

α波の状態になると、β-エンドルフィン、セロトニンも分泌され、幸福を感じ、感情的にも安定します。特に、ドーパミン分泌が少ない人に対して、ドーパミン分泌促進効果が認められるようです。

アルファ波は記憶力、集中力の向上 ストレス除去 リラックス効果 受験時等のアガリ性の軽減 スポーツのプレッシャー 赤面、対人恐怖の軽減 寝付きが良くなる等の効果もあります

2-4.Θ波(シータ波):4~8Hz (記憶力UP 認知症予防 直感 ワーキングメモリ改善)

シータ波とは脳波が4Hz~8Hzの周波数のことを指し、瞑想、催眠状態のとき海馬周辺より発生し、記憶力と学習に適している脳波の状態です。
そのため、脳がθ波(シータ波)優位の状態にあるとき人間は記憶力・情報の吸収力が高まります。

海馬は、認知症、短期記憶と深い関わりがある部分ですので、認知症予防、ワーキングメモリ向上にも効果的です。

また、ひらめき、直感力が鋭くなるとも言われています。
アインシュタインもこのことを知っていて、頻繁にうたた寝を実践していたようです。

アインシュタインやダリが実践していた「瞬間的な昼寝」でインスピレーションを得るメソッド

海馬は、短期記憶を蓄え、長期記憶に変換することや、長期記憶を取り出す機能があると考えられているため、少ない反復回数で、より強固な長期記憶として定着しやすくなります。

2-5.δ波(デルタ波):1~3Hz (ヒーリング 自然治癒力 成長力)

デルタ波は、シータ波よりリラックスした深い眠りのノンレム睡眠で起こっている状態で出てくる最も遅い脳波で、ヒーリング(癒し)と深い関係があります。
デルタ波の状態になると、脳内の深い部分にある「生命中枢」の働きがとても活発になり、自己治癒力も非常に高まります。

成長ホルモンは脳下垂体から睡眠中に分泌されますが、深い睡眠中と同じ脳波にすることでも成長ホルモンは活発に分泌されるという研究結果があります。 (1Hzのデルタ波で最大の分泌量)

脳波周波数発生状態効果
γ波 25~70Hz覚醒時
高度な情報処理をするなど集中力が高いときに発生
認知症予防
ワーキングメモリ向上
会話の統合
ADHD改善
予知機能 
β波

14Hz~30Hz

3次シューマン共振
20.3Hz 

覚醒時
緊張状態 
思考・集中

覚醒時、単調作業を集中したいとき
ワーキングメモリ向上
脳の活動を活性化

α波 

8~13Hz
2次シューマン共振
14.1Hz 

ミッドα波
9~11Hz

リラックス状態 記憶力、集中力がアップ
ドーパミン分泌促進
(ドーパミンレベル低い人)
ワーキングメモリ向上
ストレス除去
セロトニン、βーエンドルフィン分泌促進
Θ波4~8Hz
1次シューマン共振
7.83Hz
瞑想、催眠状態
うたたね
海馬活性、記憶向上、認知症予防ひらめき・直感向上
深いリラックス
ヒーリング効果
ワーキングメモリ向上
δ波1~3Hz深い睡眠時の睡眠
ノンレム睡眠
ヒーリング
自然治癒力、
成長ホルモン分泌
安眠効果

3.危険性

危険性については症状が悪化したという例はないようです。
ただし、

「周波数に関わらず創造性が破壊される」

といった論文結果もあるようです。

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