行動療法ー逆説的思考法

心理療法の種類
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1.逆説思考法とは

ロゴセラピーで知られるヴィクトール・フランクルによって提唱された「逆説思考」を利用した療法。

フランクルはユダヤ人であり、第二次世界大戦中にナチスドイツに収容された時

「不安に悩むのは、自分の生きる意味を見失い、不安から逃れようと努力するからだ。人が本当に恐れなければならないのは,不安に感じることを恐れることだ」

という答えを見つけ、これが「逆説思考法」を生み出しました。

  ヴィクトール・フランクル

逆説的思考法は、何か苦手なことを行うときに、それに対する恐怖や不安が襲ってくる「予期不安」の対処に着目した手法です。

予期不安が生じ、実際に予期したとおりになってしまうと、更に苦手意識が強化されてしまいます。

逆説的思考法は、襲ってくる予期不安に対し、

「不安をなくす」

という方向でなく、逆説的に

「不安を増長させる」

思考で、不安を軽減し、物事を結果的に上手く働かせようとする手法です。

2.効果的な精神疾患

苦手なことをする場合や、不安、恐怖の強い症状がでる場合によく利用される手法です。

強迫性障害、パニック障害、PTSD、各種の不安障害、睡眠障害など

3.具体例

例えば、プレゼンなどではあがりやすい人がいます。

プレゼンの発表直前になると、
「失敗したくない 恥をかきたくない」
といった不安が強くなり、緊張して身体が震える人もいるでしょう。

これが「予期不安」です。

不安が強くなったときは、多くの場合
「不安がなくなればいいのに・・」
と願う人も多いと思います。

しかし、この予期不安を逆に、
「どんどんあがってやろう。」
「不安よ強くなれ!」
「失敗してもいいんだ」
と逆に、不安を高めていくように考えるのが逆説的思考法のやり方です。

4.メカニズム

ロゴセラピーでは、まず患者が何かを恐れて不安を感じるという予期不安という現象に注目し、その予期不安が実際にその予期している事態を実現させていると仮定する。こうして実現された事態はさらに予期不安を強化させ、循環メカニズムが神経症を形成する。

逆説志向とは患者が恐れているその事態を望み、自らをそれを実行しようと決断することである。こうすることによって予期不安は解消され、症状の連鎖が断たれるとされている。フランクルは逆説志向を実践するにあたってはユーモアが重要だとしている。ユーモアは本質的に人間的な現象であり、その都度の自己やその状況から距離をとる性質がある。

これを自己距離化といい、不安への態度の変更に役立つとされている。また、フランクルはこの逆説志向は短期間で行えることや、効果は永続性を持っているということも主張している。
参考:wikiでの説明

本来なら動物のほうが弱肉強食の世界で、危険に晒されやすく精神疾患になりやすい環境にあるのに対し、人間が精神疾患にかかりやすいのは、前頭前野が他の動物に比べて発達しているためです。

つまり、理性が発達している人ほど恐怖、不安を感じやすく慎重傾向にあるということが考えられます。
また、そういった人は内向的傾向があり、ストレスを内に蓄積しやすく、感受性が強いため人一倍、緊張、不安、神経質気質を高めていることになるので、うつ病にもなりやすくなります。

考えすぎ、悩む、といった行為はより理性を高めていくことでもあるので、考えない、あるいは視点をずらす考えかたも身に着けていくことも大切になります。

5.応用例

5-1.冥想時

冥想の初心者の人は、意気込んで、何も考えない「無」の状態を必死に追及してしまいがちです。
そのため、湧いてくる雑念や、小さな物音に対しても敏感になり集中できないという人が多くいます。

逆に、湧いてくる雑念を消そうとするのではなく、雑念を観察し、小さな物音に対し耳を傾けていくことで集中力が高まっていきます。

森田療法の「ありがまま」に観察する、最近流行となっている、マインドフルネス冥想も、逆説的思考を利用した手法ともいえます。

5-2 パニック障害

パニック障害の人は人ごみや外出するときに、
「パニック発作がくるのではないか?」
といった予期不安に襲われてしまうため、それが恐怖となって引きこもりになってしまうこともあります。

これも逆説的思考的に
「パニック発作よ襲ってこい!襲って不安にさせてみろ!」
と考える方が返って落ち着くことがあります。

5-3 対人関係が上手くいかない場合

自信のない人は、人に嫌われることを極度に気にしてしまいます。
そのため、頼みごとは断れなかったり、「No」が言えず、取り越し苦労が多く対人関係においてストレスを蓄積しがちになります。

その背景には、愛情に満たされない家庭で育ったこと、学校でいじめを受けたことなどの寂しい過去の経験があることが多く、「孤独感」から逃れたいために、嫌々ながらも人に従ってしまうといった深層心理が働いているのも原因の一つとして考えられます。

いい人で、自己主張もせず、人に尽くそうという善良な心の持ち主なのですが、
「自分がない八方美人」
「信用できない」
と思われ、逆に孤立してしまうということもあります。

特に、社会にでてからは、自己主張、自己アピールが非常に要求されるため、社内での評価も損をすることもあります。

そのときは、逆に、ふっきれて
「人から嫌われてもいい!」
「孤独でもいいんだ!自分のやり方で見返してやる!」

自己主張し、主体的に考えていくとストレスもたまらず、逆に評価を高め交友関係も上手くいくことがあります。

社会に出てからの人間関係も一生続くことは稀ですし、

「人に好かれる、好かれない」

を気にしながら生きていくよりは、何か信念や目標をもって、やりたいことをやって生きるほうが充実するのではないかと思います。

「アドラー心理学」の「嫌われる勇気」が一時ブームになりましたが、これもただ、逆説的志向を応用しているだけです。

ただ、誤解をしないといけないのが、「人から嫌われる行動をしなさい」というのではないので、注意しましょう。

何か信念をもって、一生懸命取り組んでいれば、コミュニケーションが苦手でも自然と人は味方してくれるようになります。

釈迦:犀の角のようにただ独り強く歩め

坂本龍馬:世の人は われをなにともゆはゞいへ わがなすことはわれのみぞしる

※坂本龍馬はおしゃべり人間のように描かれますが、実は無口で大人しい聞き役に徹した人である。

5-4 視線恐怖

不安が強いと、電車の中にいると

「おかしな自分で、みんなこっちをみているんではないか?」

と不安に捕らわれてしまう場合もあります。

そのときは、人の視線が怖くなり、外を眺めたり、うつ向いて本を読んだり、寝たふりをする人も多いでしょう。

逆に、思い切って電車の中を見回すように、あるいは人間観察するようにしていくと恐怖や不安も

軽減されていくようになります。

そのときは、

「不安になれ! 不安になってみせろ!」

と言い聞かせます。

しかし、実際、見ている人はほとんどいません・・。

それが分かることで、次第に視線恐怖もなくなっていきます。

6.効果

ネット上でも、この手法によって克服できた人をみつけました。
軽度程度の症状ならば、この手法を用いるだけで克服が可能といえます。

・パニック障害を克服

軽いパニック障害になりました。強烈でした。 | 考えるための書評集

・ピンセットをもつと手が震える看護婦さん
医師の方でも、手術時は緊張で手が震えて上手くできず、仕事が上手くいかなくなったという人もいました。逆説的思考法は、手で扱う場合にも有効です。

予期不安を軽減!ヴィクトール・フランクルの「逆説志向」

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7.さらに効果を高めるには

基本的に、何等かの恐怖や不安が人一倍強くでる人の場合も、過去のトラウマ的体験の経験、(自律神経の乱れ)と深く関わっている場合が多いため、自律神経の乱れも併用して正していくと効果は高まっていきます。

軽度の自律神経の乱れであれば、逆説的思考法で克服できる可能性もありますが、うつ病などにかかると太刀打ちできません。

当自己催眠療法と併用すると、さらに効果が高まってきます。

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(完治まで可能!)

瞑想、催眠効果といった、自然治癒効果を利用しうつ病、パニック障害、双極性障害、自律神経失調症、睡眠障害、疲労など、自律神経に関わる症状ならどのような症状も改善していきます。

トラウマを記憶として取り扱う古典的な方法ではなく、脳機能、神経系統に着目した他にない手法で、自然療法的に行っていくため副作用もありません。

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