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大脳新皮質の働き 催眠療法(ヒプノセラピー)の知識

催眠(ヒプノセラピー)

0.はじめに

脳は脳脊髄液という液体とともに頭蓋骨の中に収まっていて、大きく大脳、小脳、脳幹で構成されています。

大脳の表面は、大脳新皮質(大脳皮質)という膜で覆われ、内部は多くの器官からなる大脳辺縁系と呼ばれる領域に分けられます。

本ページでは、大脳の働きと、表層意識に関わる大脳新皮質の構造と機能について説明していきます。

1.大脳

大脳は人の脳において発達した、最も大きな部分で、表面の大脳新皮質(大脳皮質)、白質、大脳基底核で構成されています。

大脳の外観はカリフラワー状のピンク色かかった灰色をしており、かためのゼリー状程度の軟らかさをもっています。

脳は主に神経細胞とグリア細胞でできています。(グリア細胞とは神経細胞以外の細胞の総称)
神経細胞の数は、生まれた直後が最大で、3歳くらいにはグリア細胞と同じ数くらいまで減少します。

大脳は、表面をしわのある大脳新皮質で覆われ、右脳(右大脳半球)と左脳(左大脳半球)にわかれており、それらを繋ぐ脳梁の上に載るように覆いかぶさっています。

右脳は左半身、左脳は右半身をコントロールし、左右の脳は構造的に大きな差異はありません。

1.1 右脳型、左脳型はない

右脳は感性豊かでクリエイティブ、左脳は論理を重んじて論理的という俗説が広く知られています。
(例えばNLPなどで使われている)

左脳…理性的、論理的、科学的思考をつかさどる
右脳…芸術、音楽、創造性、直感、潜在意識

右脳と左脳の違いは、大脳表面にある言語を司る言語野という領域が左右どちらかに偏って分布しているといった違い以外は特になく、また、両側を均等に使っているということも分かってきており、右脳型、左脳型といったタイプや、利き脳もないことが解明されてきています。

1.2 男女間差の脳の働き

男女間において脳の構造に違いはありませんが、情報伝達のネットワークに違いがあることが近年の研究でわかってきています。

男性の場合は、右脳内、左脳内で広範囲領域に渡って情報の処理がなされているのに対し、女性の場合は、前頭葉で右脳、左脳の間で情報のやりとりをしている傾向にあります。

男性は、例えば、道に迷いにくかったり、迷路を解くのが得意といった「空間認知能力」が高く、女性の場合は、表情やしぐさ、身振りなど言葉以外の「非言語コミュニケーション」が得意といった機能の違いが明らかになっています。

とはいえ、ASD(自閉症スペクトラム)の女性は男性脳的で、道に迷わない人が多いと言われているのも、情報のネットワークが男性よりになっているのからかもしれません。

2.大脳新皮質(大脳皮質)とは

大脳新皮質は灰白質の領域表面1.5~4㎜程度の薄い層で神経細胞が密集した大脳表面を覆う組織です。神経細胞は規則正しく整列し六層からなる層状組織を形成し、知覚、随意運動、思考、推理、記憶など、の高次機能を司っています。

また、神経細胞は細胞体からケーブルのような軸索が伸びた形状をしており、「神経細胞(ニューロン)とシナプスの項参照」軸索に電流が流れることにより情報を伝達しています。軸索にはミエリン鞘と呼ばれる脂肪で被覆され電流が漏電しないような仕組みとなっており、大脳内部のほとんどはこのミエリン鞘と呼ばれる脂肪からできています。

3.大脳新皮質の各領域

脳の大部分を占める大脳表面は大脳新皮質で覆われています。

大脳新皮質にはいくつかのしわがあり、特に大きいしわは出来る位置が決まっていてそれを境界として、「前頭葉」「頭頂葉」「後頭葉」「側頭葉」の領域に分けられ、さらに「~野」という細かい領域が存在します。

3-1.前頭葉

主に思考や理性を担っている部位です。ヒトが人間らしく、思索にふけり、倫理観や理性などといった高次の精神的な活動を担当します。
中でも「前頭連合野」という領域は五感から集まってきた情報を整理・統合、理解して、それに基づいて様々な価値判断や意志決定し指令を出す司令塔です。
前頭連合野がつかさどる機能は、計画の立案、将来の予測、時間の判断、情動の抑制、善悪の判断、創造性、やる気、反省、希望、野心や自己顕示欲など多岐にわたり、人間として社会活動を行っていくための動機付けをする根柢の部分になります。
また、この「前頭連合野」の中に海馬と扁桃体に働きかける「前頭前野」(おでこ部分)で表層意識がつくられています。

3-2.頭頂葉

体性感覚を司る部分で、空間認知を担います。目で見た空間的な位置関係だけでなく、自分がどこにいるか、見ているものや自分がどこに向かって動いているか、などの情報を整理します。

3-3.後頭葉

視覚情報を担います。目で見た情報はまずここに送られ、ここから脳のさまざまな部位に伝達されます。また、視覚的なイメージもここで処理されます。

3-4.側頭葉

聴覚で得た言語情報処理や記憶や形状の認識を担います。この部分にダメージを受けると、「昔のことは思い出せるが、新しいことが憶えられない」ということがあります。実験で側頭葉に電気的刺激を与えると、過去のことを「今まさに体験している」かのような感覚を受けるようです。

4.まとめ

1.脳の構造に男女間差はないが、情報伝達のネットワークに違いがある。
(右脳、左脳型はない)

2.男性は空間認知能力、女性は非言語コミュニケショーン能力に優れている。

3.大脳は大脳新皮質の膜で覆われ、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の領域にわかれて機能の役割を分担している。

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